[8] FUJIPET(8)

FUJIPET EE & EE2

● FUJIPET EE

 爆発的ヒットしたFUJIPETのEE機、1961年に発売された。単玉レンズ 1枚絞りでは、自動露出方式(EE)を採用した日本初のカメラです。セレン式受光部をファインダー周辺につけられ、ファインダー内の指針が警告マークにかからない限り撮影できるという簡易な仕組み。

価格が3500円ということもあり、販売実績としては芳しくなかったようだ。

● FUJIPET EE2

FUJIPET EE2は、欧米地域で発売された輸出専用機。FUJIPET EE2の存在を知り、コレクターとしては、俄然そのカメラに興味を持ち、実態をつかもうと、当時 富士フイルムでカメラを担当していたという人 20人前後に聞きまくったが、ほとんどの人が知らないという幻の機種であった。

それから数年後、その内の一人の方から連絡をいただき、FUJIPET EE2は、地域によってはFUJIPET SZともよばれているらしいといって教えていただいた。それほどの台数がでてはいないようなので、なかなか入手は難しいのではないかとのことだったが、気にしていると案外みつかるもの。とは、いっても、それから、約10年もたってからでしたが・・

1950年代後半になって、富士フイルムは、アマチュア向けカラーフイルムを、リバーサルカラーだけではなく、ネガカラ―も発売していこうと開発し、1961年、フジカラ―N50が発売された。当時の欧米地域では、日本よりも写真のカラー化(モノクロからカラーへの移行)が早く、丁度同じ時期に発売されたFUJIPET EE(ASA100を基準)にASA(ISO)50の感度切替スイッチを付加したFUJIPET EE2を発売したということのようだ。カメラ鏡胴部分にある赤(カラー)と黒(モノクロ)のつまみを切り替えることによって、感度切り替えが出来る。

FUJIPET EE と、FUJIPET EE2 との見分け方は、上記切替スイッチのほかに、ボディ左下のEE のマークが、FUJIPET EE2は 金の地色に赤文字、FUJIPET EEは 赤地色に金文字。
(入手したFUJIPET EE2は、金の地色があせて銀色にちかくなっているが・・)