[77] FUJICA W8 REFLEX MOVIE CAMERA

[77] FUJICA W8 REFLEX MOVIE CAMERA

小型映画の歴史は1920年代後半にはじまったといわれているが、そのフイルムは17.5㎜、16㎜、9.5㎜幅と、まちまちであった。1932年に発売されたコダックのシネコダック8により、8㎜時代の幕開けとなった。その後、16㎜フイルムを使用し、片側を撮影後、スプールを上下入れ替えて、反対側を撮影するというW-8フイルム方式が定着した。

戦後、1950年代になって、アマチュアスチール写真のブームに合わせて、小型映画に興味をもつ愛好家も増え、富士フイルムは、1953年にW-8モノクロフイルムの発売を開始し、その後1957年には、W-8カラーフイルム、さらには、W-8用映写機の発売を開始した。

そして、W-8小型映画市場に本格的に参入するには、8㎜カメラの開発が不可欠として、研究を重ね、1960年11月にターレット方式のW-8カメラ FUJICA 8 T3を発売した。

その後、海外市場の動向も掴みながら、FUJICA ZOOM 8の展開を進めた。

 

FUJICA 8 T-3

富士フイルムの小型映画市場に初参入したカメラで、フイルムが入っている場合に、供給スプール軸の回転の確認できるフイルム走行検視窓を装備し、1960年11月に発売された。

 

FUJICA 8 EE

FUJICA 8 T3の一部を改良し、海外市場向けに1961年に発売された。

 

FUJICA Z-4

W-8カメラ市場のズーム化の動きは顕著であり、ズーム比1:4のFUJINON ZOOM LENSを搭載して、1961年12月に発売された。

 

FUJICA ZOOM 8 Standard

FUJICA Z-4の一部を改良し、海外市場向けに1962年に発売された。

 

FUJICA 8 ZOOM DELUXE

2段変速パワーズーム、cds式完全自動絞り機構、電動式駆動、スプリットイメージ調節式一眼レフファインダーを搭載して、1964年4月に発売された。

また、カメラボデイはブラウン系メタリック塗装としたツートーンカラーを採用し、斬新さを出し、機能的に、電動式フイルムの巻戻しが出来、オーバーラップ撮影も可能にした。

 

 FUJICA 8 ZOOM DELUXE

FUJICA 8 ZOOM DELUXEの一部を改良するとともに、ボデイカラーは、従来通り、クロームメッキと黒のレザー貼りにして、海外市場向けに1964年に発売された。

 

FUJICA POWER ZOOM DELUXE

FUJICA 8 ZOOM DELUXEⅡをベースとして、クロームメッキ部分をブラックとするとともに、一部を改良して、海外市場向けに1964年に発売された。