[64] FUJI INSTANT CAMERA FOTORAMA F シリーズ

[64] FUJI INSTANT CAMERA FOTORAMA F シリーズ

富士フイルムでは、インスタント写真の将来性については、早くから予見し、基礎的な研究を進めていた。 1973年2月にNS事業部を発足させ、本格的な開発に取り組み、各分野にわたってひとつひとつの研究開発がおこなわれた。このNS事業部の業務内容については、社外でも、社内においても極秘に進められていた。

 長い年月をかけた結果、FOTORAMAシリーズとして、1981年10月に、FUJI INSTANT CAMERA F-50S と FUJI INSTANT CAMERA F-10 のカメラ2機種とともに、FUJI INSTANT COLOR F1-10 フイルムを発売した。

 その後、カメラの新製品投入をはかるとともに、フイルムの開発も進め、世界初の高感度800フイルム の開発に合わせたカメラ FOTORAMA 800シリーズを発売、さらには、鮮やかな色彩と豊かな階調の高画質フイルムの開発にも成功し、FOTORAMA ACEシリーズを展開した。 また、プロカメラマンおよび特殊用途向けに一眼レフインスタントカメラならびに証明写真向けインスタントカメラの発売と多岐用途にわたって展開をしているが、これらについては、順次、紹介をする。

 

FUJI INSTANT CAMERA FOTORAMA F-50S

オートストロボ内蔵、持ち運びに便利な折り畳み式を採用し、フォトラマシステムデビュー商品として、FUJI INSTANT CAMERA FOTORAMA F-10とともに1981年10月に発売された。

 

FUJI INSTANT CAMERA FOTORAMA F-51S

FUJI INSTANT CAMERA FOTORAMA F-50Sをベースにして、内蔵ストロボでは光量不足になる条件でも、外付け大型ストロボ撮影ができるように、X接点ターミナルと切り替えスイッチを採用し、1982年6月に発売された。

 

FUJI INSTANT CAMERA FOTORAMA F-55V

FUJI INSTANT CAMERA FOTORAMA F-50Sをベースにして、世界で初めて音声の出るシステムを採用し、誰でも、かんたんに楽しく撮影できる「音声合成LDI」を内蔵し、1982年12月に発売された。

 

FUJI INSTANT CAMERA FOTORAMA F-60AF

FUJI INSTANT CAMERA FOTORAMA F-50Sをベースにして、自動焦点機能を付加し、FOTORAMAシステムの最高機種として、1982年6月に発売された。

 

FUJI INSTANT CAMERA F-10

FUJI INSTANT CAMERA FOTORAMA F-50Sの普及型機種として、FOTORAMAシステムデビューと合わせ、1981年10月に発売された。 なお、本機には、別売として、FUJI INSTANT STROBO Sが同時発売され、ストロボ撮影も可能にした。

 

FUJI INSTANTCAMERA F-20S

FUJI INSTANT CAMERA F-10をベースとして、ストロボを内蔵した普及機種として、1982年11月に発売された。