青い池 氷の造形

青い池 氷の造形

美瑛町白金温泉近くにある「青い池」

1997年に上富良野在住のプロカメラマン 高橋真澄さんが見つけて、1998年に写真集「blue river」を発刊。

写真愛好家の中では、「これはどこにあるのだ・・」と興味津々。

当方も、仕事の関係から高橋真澄さんとのお付き合いもあり、写真集発刊前後に、その場所をおしえていただき、通うようになりました。

今では、美瑛の一大観光スポットとなりましたけれど、当時は、誰も入り込むような場所ではありませんでした。

十勝岳の噴火によって発生する泥流が山のふもとに流れ込むのを防ぐべく美瑛川の拡幅改修工事でできた人工の池、砂防堰堤でもあり、もともとからあった白樺、カラマツなどがそのまま立ち枯れて幻想的な風景となりました。

そのころは立ち枯れた木々といえども、幹の部分はなかなか趣のあった風情でしたが、冬場に餌を求めてやってくるエゾシカが枝葉を食べたり、幹の革を剥がして食べたりしたために、今日では真っ黒な幹と化してしまいました。

当時は、この場所は美瑛町の町有林ですから、美瑛町に入林届を出さなくてはいけませんでした。

また、近くにクレー射撃場があり、土、日は許可が下りませんでしたし、クマ出没地区でもあり、複数での入林を町ではすすめていました。

また、人工的な池ですから、池の周りはテトラポットで囲まれた場所でもあり、危険を伴う場所でもありました。

撮影のご案内をしていて、事前に注意はしていても、テトラポットとテトラポットの間になにかを落とされたり、池の周りも細い道で凹凸が多く、手を滑らして、フイルターを落とされたり、レンズ交換中のレンズを落とされたり・・と、ハップニングの連続でした。

口から口へとこの場所もひろがり、写真愛好家も徐々に増えてきて、青い池奥にできた北海道電力の作業車駐車場に車を止める人たちが増えてきて作業の邪魔をすることもたびたびあったようです。

町では一時は、この青い池を埋め立てようとの考えもあったようですが、テレビ放映されたり、写真愛好家だけではなく観光客まで押し寄せるようになり、5~6年前に駐車場を設けたり、柵を設置したりの整備が繰り返されています。

それでも、夏場のトップシーズンには100台停まれる駐車場も満杯状態で、道路端で待機する車も増えてきました。

 

先日、青い池に氷が張り始めたとの連絡をいただき、撮影のご案内で、青い池に行ってきました。

どか雪が早々と降ったこともあり、瞬く間に池全体が氷ってしまっていまい、青い池をいれてという撮影はできませんでしたが、自然が作った氷の造形美というのでしょうか、普段は見れない光景にお目にかかることができました。

そんな中で、この造形美を狙ってシャッターを切られている、プロカメラマンの高橋真澄さんに、久しぶりにお目にかかることができました。

また、どこかで、高橋真澄さんが撮られた青い池の氷の造形美の作品が見られることを楽しみにして、おわかれのご挨拶をし、青い池を離れた次第です。