[8] FUJIPET(9)

 

FUJIPET & FUJIPET EE 補足

FUJIPET が1957年9月に発売され、予想外のヒットに富士フイルムとしては、驚いたのではなかろうか。そして、市場では、35㎜化が進んでいくのを放置できず、35㎜対応の FUJIPET 35 (今後紹介する)を1959年6月に登場させた。FUJIPET35 は、中学生以上に向けて、少しでも高度なものにとの開発方針もあり、高額になったのも否めず、FUJIPET をより便利に、より間違いなく撮影できる FUJIPET EE を1961年4月に登場させたものの期待したほどの成果は上げられなかった。

しかしながら、FUJIPET 同様、海外では、FUJIPET EE の模倣品も出るようになったと言うことは、このような芽生えカメラへの期待が海外でもあったと言うことなのでしょう。

今日、ロモグラフィーから発売されている DIANA-F+ の原型ともなる DIANA-F が1960年に香港のGreat Wall Plastic Factoryで製造され、おもちゃのカメラとして、あるいは 販促品向けのカメラとして、広まりをみせていきました。

また、コダックもブローニ―サイズのフイルムの装填は素人には取り扱いにくいとして、1963年にカートリッジ式のインスタマチックシステムカメラを開発し販売を開始したが、これらも、芽生えカメラとしてヒットしたFUJIPET の影響を受けたと言っても過言ではないかもしない。