[8] FUJIPET(10)

FUJIPET 35 前期型

芽生えカメラとして発売されたFUJIPETは大反響だったが、35㎜判フイルムが台頭してきたこともあり、あらたに、FUJIPET 35 を開発し、1959年に発売した。
FUJIPETはブローニ―サイズ(6×6㎝)のフイルムを使用するので、引き伸ばすことなく、ベタ焼きでも十分写真を楽しむことができ、比較的安価だったが、35㎜判フイルムとなると、その費用もかかり、底辺の写真需要の喚起ということからすると難しかったようだ。

FUJIPET 35 でも、FUJIPET の考え方を踏襲し、シャッターは、①シャッターをセットする、②シャッターをきる という基本は変わらないが、機能面では、FUJIPET に比べると、対象層を中学生に的を絞ったこともあり、シャッター(1/25~1/200秒)と絞り(f3.5~f22)とを好みの設定が出来るようにしたため、4100円と高額になってしまった。ボディカラーも、当初は FUJIPET 同様、フジペットブラックを踏襲したが、その後、 ロ-ズ、ブラックを追加した。

FUJIPET に比べると、かなりカメラらしい機能を備えてきたといってよいと思うが、それにともなって価格が大幅に上昇したことにより、期待したほどの成果は上がらなかったようだ。

それでも、普及活動は積極的に展開し、少年雑誌の景品に採用されたり、プレミアム市場での活路を見出そうとした形跡はうかがわれる。どのような形で展開されたのかは、不詳だが、「漫画まつり」の景品として、鉄腕アトムのキャラクターが印刷された特需品がある