[19] FUJI CARDIA DL-200

富士フイルム創業50年を迎え、新たな方針の元、コンパクトカメラのイメージ、デザイン、機能性、すべてを刷新し、ブランド名も、FUJICA からFUJIへ変更し、FUJI COMPACT CAMERA FACE シリーズとして、その第一弾を飾った。

FUJI COMPACT CAMERA FACE シリーズの大きな特徴は、エレクトロニクス技術を駆使し、失敗のない写真撮影を実現するとともに、設計・製造ラインにCQC(Camera Quality Control)システムを導入し、従来、得てして故障が多いのでは・・?といわれたことを打ち破ろうと、常に安定した性能、品質の実現化を目指した。

 したがって、このころから、積極的に海外への進出を図り、海外向け専用の機種も準備するとともに、国内名称の機種を、アメリカ呼称とヨーロッパ呼称とをそれぞれつけてその市場に進出していった。なお、アジア市場は、ほとんどがヨーロッパ呼称の機種を投入している。また、Kmart 、PROMASTERの流通事業者の呼称をつけたOEM製品もでている。

FUJI COMPACT CAMERA FACE シリーズは、当初、CALDIALUCIATOUGHGUYの3機種を発売し、その後、TATE YOKOTWINGPICPAL 2 をシリーズに加えた。

なお、TOUGHGUYHDシリーズの中で、TATE YOKOFUJICA AUTO(全自動フジカ)の中で、すでに紹介した。

 

FUJI CARDIA DL-200 DATE

 富士フイルムが、FIJICA からFUJI へブランド名を変え、さらにFACE(Fuji Automatic Camera Evolution)シリーズとして登場した「顔」を飾った機種である。

60㎝までの近接撮影可能の高精度オートフォーカス、ストロボ自動発光、DX対応フイルム感度オ―ト設定、長寿命リチウム電池使用など、考えられる自動機能をフル装備。また、撮影済みフイルムを守るプレワインディング機構を世界で初めて採用した、ハイテク全自動カメラで、1983年4月に発売された。なお、輸出向けには、FUJI DL-200 Quartz Date の名称で発売された。

 

FUJI CARDIA DL-200

FUJI CARDIA DL-200 DATEをベースにして、日付写し込み機能を取り外し、1984年10月に発売された。なお、輸出用は、FUJI DL-200 として発売された。

 

FUJI CARDIA Ⅱ DATE

FUJI CARDIA DL-200 DATE の改良型で、基本性能は変わらないが、電池交換の仕方が変わった。従来機のように、カメラ店にもっていかなくても、自分で交換できるシステムに変更、New CARDIA の愛称で1985年10月に発売された。なお、輸出用は、FUJI DL-200Ⅱ Quartz Date の名称で発売された。

 

FUJI CARDIA Ⅱ

FUJI CARDIA Ⅱ DATE の日付写し込み機構を省いて、1986年2月に発売された。なお、輸出用は、FUJI DL-200Ⅱとして発売された。

 

FUJI CARDIA ⅡDATE RED

FUJI CARDIA ⅡDATE のボデイカラーが赤いカメラで、1986年4月発売された。

 

 FUJICA CX-5

FUJI CARDIA で採用された、レンズキャップの代わりにレンズの前をスライドさせてレンズカバーの代わりをするシステムが登場したが、このシステムは、1981年に試作されたFUJICA CX 5で登場している。また、レンズカバーのシステムをFUJICA CX 5とは異なる方法で、同じ1981年にFUJINON DATEを試作されている。