一眼レフカメラ組立キットを入手して思いだした「400」という数字

最近、何故か昔の事を思い出し、懐かしさを感じることが多々ある。

 ロモグラフィーから、「KONSTRUKTOR」という、35㎜一眼レフカメラの組み立てキットが発売(3500円)されたとのメールをいただき、衝動的に発注し、手元に届いた。

そして、思いだしたのが、1976年にセディック社が、開発した、110カメラの組み立てキット「スクール110」(3600円)である。

今更、なんで?と思いながらも、奥の方からその「スクール110」をひっぱりだしてきた。

そして、その頃、営業の第一線で走り回っていたことをついつい思いだし、「400」という数字に振り回されたことを思いだしてしまった。

 1975年3月に富士フイルムから発売された110カメラ「ポケットフジカ」を従来の特約店のルートに加え、勤務している会社が、正式ルートとして、取り扱うことになり、取引先である当時のフジカラーチェーンラボ(その後、フジカラー総合ラボに改称)に販売することになった。

新しい写真のシステムを販売するということ、新たな商材を得られたということもあり、社内はもちろん、取引先も大いに盛り上がったものである。

その時の第一次出荷台数として割り当てられたのが全社で4000台。当時、名古屋営業所に勤務しており、名古屋の市場性としては、全国の10%市場ということで、400台の販売目標を言い渡されたが、その、400台が一気に入庫するわけではなく、約一ヵ月間にわたって、さみだれ式に入庫するわけであるから、それぞれの取引先のとり合いとなり、その調整が大変なものであった。

 

そして、さらにその年の1975年の年末、現在でもロングセラー商品として、販売されている、フジカラーアルミフレームA-10。

豊橋にあるアルミ温室メーカーとのつながりができ、アルミ温室メーカーであるがゆえに、大量に、アルミとガラスを使用していることもあり、原材料は安く入手できるということもあり、アルミフレームを製造販売をしているのとのことで、本部に紹介し、あらたなデザイン(殆ど変わらなかったが・・)で取り扱いが決定した。

本部から、各営業所に販売目標の希望を聞いてきたので、4000枚を要望したら、主力の東京営業所が1400枚といってきたから、全社で、4000枚を第一次発注したとのこと。その途中経過は聞かされないまま、400枚が入庫。すでに、名古屋営業所では、取引先との間で4000枚近くの受注配分を決定していたから大変。豊橋の温室メーカーまででむき、緊急打ち合わせをし、本部がどういおうと、名古屋営業所分としての追加発注を頼み、年明け早々には、倉庫からトラックを回して、引き取りに行った。もちろん、あとで発覚して、本部から大目玉を食ったが・・・

 

そして、その翌年1976年に起こったのが、「スクール110」である。本部がどのような経緯で、取り扱うことになったのかは分からないが、ポケットフジカの製造委託をセディック社に依頼していたことがキッカケではないかと考えられる。

これが、何と全国で、4000台を目標としたこともあり、名古屋営業所の販売目標は、自ずと400台となったわけであるが、そうやすやすと売れる代物ではないと、当初から分かっていた。当然のようにして、全社的にも四苦八苦、在庫がさばけない状況が続き、名古屋営業所だけではなく、各営業所も困っていた。だからといって、返品できるわけでもなく、各営業所が知恵をだして、なんとか・・・と本部は言うだけ。

名古屋営業所としては、日頃からお取引のあるプレミアム業者のご協力をいただき、企業のキャンペーンの景品としての商談がまとまり、発売して、半年後に、何とか、在庫「0」にすることが出来た。

こんなことを思い出すのは、歳のせいでしょうかネ。