TOKYO 1964 第18回オリンピック東京大会とフジカラーR100

2020年東京オリンピック開催が決まり、世の中は、オリンピックの話題で一杯ですね。

でも、遅々としてすすまない震災の復興ができて、はじめて喜ぶことではないかと思っております。まだまだ、原発問題の見通しが立たない中で、IOC総会で、あそこまで言い切ってしまった総理大臣は、全責任をもって、前倒しをしてでも、2020年までに解決すべき重要先決課題ではないかと・・・。確かに、オリンピック開催は明るい話題ではあるが、それだけに浮かれていてはいけないことではないかと思いますが如何なものでしょうか。

49年前に開催された東京オリンピックは、戦後の復興の最終章として、開催されたと思いますが、戦後の厳しい時代を乗り越えて、東海道新幹線も開通し、東京オリンピックも開催され、好景気がすすみ、生活に潤いも出てきたものです。でも、オリンピックが終わると、1965年不況が訪れ、大変な辛苦をおったこともありました。そして、その後、1970年の大阪万博が開催され、高度経済成長期にはいりました。

1961年に発売されたフジカラーR100というリバーサルフイルムは、従来のフイルム感度からすると想像もつかないくらいの高感度天然色写真フイルムとして、市場で受け入れられたものの、現像処理の仕様が、全世界の市場のリーダーシップをとっているコダックと異なり、陽の目を見ることが出来ませんでした。コダックと同じ処理仕様にしたニュータイプフジカラーR100が、1965年に発売されて、やっと、スタートラインについたということかもしれません。

そして、1970年に開催された大阪万博で、写真需要の拡大と共に、白黒(モノクロ)写真からカラー写真化への移行が急ピッチで進み、天然色写真時代からカラー写真時代に変わったのではないかと思います。

49年前の東京オリンピック、開会式の入場券が、抽選で運よくあたり、会場に行ってきました。もちろん、家族を代表してという気持ちもあり、当時 主流の白黒フイルムだけではなく、思い切って天然色写真といわれたフジカラーR100 20枚撮りを買って、買ったばかりのアサヒペンタックスSVと愛用していたヤシカ35YLの2台を持って、会場入りしました。当時は、カメラを持ってくる人も少なく、慌ただしくカメラをとっかえひっかえして、撮影するのをみて、両隣の人は不思議そうに見ていました。

当時の天然色フイルムは、現像料とフイルム代が一緒になった、現像料込フイルムといわれ、郵送用のフイルムを入れる布製小袋がついてきています。20枚撮りしかなく、700円だっと思いますが、撮影済みフイルムを郵送して、約2週間で、手元に送られてきました。すこしでも、早く出来上がりが欲しい場合は、銀座にあるサービスステーションに持ちこんで受け取りに行くと約10日で出来上がったと思います。(今から思うと考えられないことですが・・)

そんな東京オリンピック開会式の写真ですが、リバーサルフイルムの保存状態が良くなかったのか、かなり褪色していましたが、アルバムに収めているのは、部分的には褪色したところもありますが、まだまだ、色抜けはしておりませんでした。

その時の原版とプリントとの比較といくつかの開会式の写真、それから、開会式の公式プログラムの一部などを紹介します。