[2] FUJICASIX ⅡBS(1)              

 

FUJICASIX Ⅱ型には、ⅡBシリーズとⅡCシリーズがあるが、基本的には、カメラのデザイン形態が異なり、ここでは、ⅡBシリーズとⅡCシリーズとを分離することにした。

FUJICASIX ⅡBS は、FUJICASIX ⅠBS の改良型として開発され、折りたたみ式ファンダーを金属で覆われた透視型ファインダーに変更し、カメラ上部に焦点深度表をつけた。また、デザイン的には、ファインダーを挟んでシャッターボタンとカメラ前蓋を開くボタンとを同じデザイン設け、スマートさをだした。

価格は、FUJICASIX ⅠBS と同価の10500円だったようだが、輸出やPXでの販売が、主力となり、国内一般向け発売はほとんどできなかったようだ。

本機は、1950年11月に発売されたが、この時期には、レンズの呼称がすべて、FUJIからRECTARに置き換わっていたにも関わらず、FUJI 呼称のレンズがあるのはどうしたものだろうか。試作機でフィールドテストをされたものなのか、FUJIレンズを採用されていた前年1949年には、すでにサンプル品が出来上がって、主力先に届けられたものなのか、品不足の時代でもあり、残っていたり返品になっていたりしたFUJICASIX ⅠBSの部品を流用したものなのかは不詳。また、シンクロ接点は、基本的には、2P接点であるが、コダック式接点のものも出されたようだ。各種諸元は基本的には、FUJICASIX ⅠBS を踏襲している。