[8] FUJIPET(3)
FUJIPET 量産型
FUJIPETの販売価格1950円は、高卒初任給9500円の時代、子供にとっては結構な値段であり、売れ行きを心配されたが、予想以上の反応があり、生産が間に合わない状態となった。
製造効率を考え、ボデイの材質をベークライトから加工のしやすいプラスチック成型に切り替え、量産できる体制をとるとともに、一部改良したFUJIPET を発売した。
ボディのカラーもフジペットブラック、レッドのほかに、ローズ、グリーン、グレー、ブラックを順次発売したが、国産のカメラでのカラーボディのはしりと言えるのではなかろうか。
FUJIPET の量産体制がとれたのと並行して、写真需要を拡大するために企業のプレミアム品としての採用を働きかけ、森永製菓のアイスキャンディの景品として、ゴールドイエローのボディのFUJIPET が採用された。また、その他のプレミアム用として、通常販売品のカメラのほかに、ゴールドグリーンのボディのFUJIPET も製造された。