[81] 富士フイルム製カメラシリーズ完結にあたって

[81] 富士フイルム製カメラシリーズ完結にあたって

富士フイルム製カメラシリーズをコレクター仲間との約束もありアップしてきました。

本来なら、約1年間で完了する予定でしたが、当初の紹介の仕方では、時間がかかりすぎることがわかり、とりあえずは網羅的に紹介しようと、途中から急遽変更しました。(近々中にはフジカシックス、フジカフレックスは、同じような体裁で手直しをしようと思っております)

パソコンのトラブルで、途中、データ消失などがあり、頓挫しましたが、約半年遅れで、なんとか、たどり着きました。

 

名古屋営業所在勤中に、富士フイルムのポケットシステムが発売され、業務として、カメラを新たに取り扱うことになり、箪笥の中に眠っているカメラを下取りして、新しいポケットカメラを購入していただこうとの企画をたてて展開しましたが、下取りをしたカメラの中に、富士フイルム製カメラが6割近くありました。

中古カメラ取扱店との事前折衝で、下取りしたカメラを引き取っていただき、下取りセールの源資にあてようとの目論見でしたが、富士フイルム製カメラの中古品販売は難度が高いとのことで断られてしまいました。

仕方なしに、カメラに興味のあった当方が、個人的に、その対応策として、引き取ることにし、とりあえずは、下取りセールの企画は、全国的にも突出した成果として、成功裏に終わることができました。

個人的に引き取った富士フイルム製カメラを並べてみると、富士フイルム創業25年史にも掲載されていないカメラが10台以上ありました。

となると、俄然興味をもつ当方としては、富士フイルムのカメラを販売したセールスに問い合わせたりして、メモ的に、カメラの呼称、発売年、諸元などを判明するごとにまとめ始めました。 そこそこの資料がそろってから、富士フイルム光機部、光機開発部に問い合わせるも、明確な返答は残念ながら得られませんでした。

結局、その後、広島営業所、東京本社転勤するごとに、機会を見つけては、富士フイルム製カメラを販売した富士フイルム並びに特約店セールスの方々の苦労話をうかがうことによって、いろいろな機種が判明していきました。

旭川に赴任し、社内に、それらのカメラを本箱にいれて飾ってみたら、取引先のお店の主人が見に来られて、苦労話をいろいろとお伺いすることができ、資料の精度も上がったのかもしれません。

そして、全国にいるコレクター仲間の方々のご協力も得て、富士フイルム製カメラの資料の整備もでき、そのリストをコレクター仲間に届けるや、手元にないカメラが続々と届くようになりました。

そんな時期に、突然、朝日ソノラマ社の編集長並びに担当の方が、旭川まで来られ、同社で発刊している、クラシックカメラ専科に「富士写真フイルムのカメラ」の特集を組むので、協力をしてほしいとの要請があり、入社した社員には、物撮りの練習をしよう・・と、言って協力をしてもらい、1台1台撮影を依頼するとともに、原稿を書き始めました。

発刊予定日もあり、約3か月間で、その原稿と写真とを、何とか発送完了することができました。

クラシックカメラ専科が発刊されたことにより、さらに資料も充実し、コレクションのカメラもさらに充実していったのも間違いありませんでした。

判明した国内発売された富士フイルム製カメラは、最終的には、この時点ですべて蒐集できました。

北海道フジカラーの社内では、それらのカメラを飾るケースを作り、その中に展示し、さらに、神奈川フジカラー横浜への転勤に伴い、ケースとカメラとをすべて、そのまま移動しました。

神奈川フジカラー社内でも、展示することにより、取引先のカメラ店が来られて、ご覧いただき、またまたあらたなデータをお聞きすることができ、さらなる資料の充実を図ることができたと思っております。

特に、海外市場向けの富士フイルム製カメラは、データ収集をメインにしていたのですが、手元には、かなりの台数が揃う結果となりました。

結局、メーカーは、フイルムの消費を目的に、次から次へと新製品や改良型のカメラを市場に押し出すことに専念したことが、カメラに関する資料も整備されず、記録として製造したカメラを保存してなかったということでしょうか。

会社を離れ、旭川に戻りましたが、これらのカメラをどう保存するかと悩んでいるときに、富士フイルムが六本木に移転し、富士フイルムスクエア写真歴史博物館を併設するということが決まり、富士フイルムからの要請で、コレクションを提供することになりました。

はじめは、必要な機種だけを・・とのことでしたが、苦労して蒐集したコレクションが歯抜け状態になっても・・・ということで、すべてを提供することに決まりました。

しかしながら、この時点で、すべてのカメラ蒐集が完結していたわけでもなく、新たな機種が判明し、コレクター仲間に頼んでいた珍しいカメラがその後、手元に届き、これで完結という時点で、富士フイルムに声をかけましたが、もう結構ですとの返答があり、しばらくの間は、我が家ののケースの中に鎮座するという結果になりました。

現在、富士フイルムスクエア写真歴史博物館に、提供したカメラの2割がたが展示されております。 しばらく、会場には行っておりませんので、変わっているかもしれませんが・・。 ご興味がございましたら、ご覧いただければと存じます。

とりあえず、今回の網羅的な富士フイルム製カメラの紹介でひと段落といったところですが、今後は機会あるごとに、テーマを設けて、富士フイルム製カメラの紹介をさせていただこうと思っております。

また、富士フイルム製カメラ以外のコレクションもしておりますので、それらのカメラにつきましても、気の向くまま、思いつくまま、紹介をさせていただきます。