塩狩峠
先日、はじめて、宗谷本線塩狩駅まで行きました。
今までは、士別・名寄・稚内方面に行くときは、JR 宗谷本線か、国道40号線で一気に目的地に行っていましたので、塩狩峠に寄ってという気持ちも起きませんでした。
塩狩駅といえば、1909(明治42)年2月28日、官営鉄道天塩線(現在のJR北海道 宗谷本線)の名寄駅を発車した列車が旭川に向かう途中の塩狩峠で最後尾の客車の連結が外れて逆走し、勾配を下って暴走し、満員の乗客に死が迫るという事故が起きました。そのとき、鉄道職員の長野政雄が線路に飛び降り、その身体で車輪を止め、自らの命と引き換えに乗客の命を救ったという出来事です。
この実話を元に著されたのが 三浦綾子の小説『塩狩峠』です。著者の三浦綾子は、クリスチャンであった長野の行為を自己犠牲と理解し、なぜ、彼が犠牲となる心境に至ったかを描いたものです。小説の中では、長野政雄ではなく、永野信夫という名で登場しています。
塩狩駅には1日上り下り合わせて、18本の列車が止まりますが、駅横には、塩狩峠記念館があり、 作家三浦綾子の旧宅を復元し、小説「氷点」執筆の部屋や小説・映画「 塩狩峠」に関する資料などを展示しています。
また、周囲は閑静な場所ですが、春には、一目3000本さくらで有名ですので、来年のエゾヤマザクラ満開の時には撮影にこようかと思っています。