3Dクラフトフォト作品展開催

4月11日(水)は、休館日となりました。

今から30年ほど前の10月はじめ、下半期の販売計画書を策定し、親会社富士フイルムの承認も得て、その販売計画遂行を目的として、全国札幌から福岡までの7営業所に順次出張し、打ち合わせも済ませ、その結果を、経営トップに報告し、席に戻りました。

席に戻るやいなや、経営トップより呼び出され、「旭川の子会社の経営体制強化ならびに道内同業者とのコミュニケーションを強め、将来的には統合化の動きをせよ」とのことで、転勤の内示即辞令をうけました。

今まで、転勤を重ねてきた当方にとっては、こんな辞令の受け取り方をしたこともなく、まさしく青天の霹靂といった気持ちでした。

もちろん、サラリーマンの身、断るすべもなく、とりあえずは、「旭川とは・・?」  ということで、札幌出張にあわせて、何処にも連絡することなく、学生時代に来て以来20年ぶりに、旭川駅に降り立ちました。

当時、国鉄 旭川駅だけは、“あさひがわ”と、アナウンスされていたのが、懐かしい記憶です。

住んでいた鎌倉市の隣の藤沢市は、人口が当時34万人で、規模的にもほぼ同じ、旭川駅前の雰囲気は、東海道線藤沢駅前に感じが似ていて、「これならいけるかな?」との第一印象。

長女の高校受験の事、生活環境を知りたくて、先ずは、旭川市役所に・・・。

転勤、出張などで全国の市・区役所の庁舎を訪れてきましたが、木枯らしは吹き、なんとなく、わびしさを感じられる時期に旭川に来たのですが、そんななかで、出会った「旭川市庁舎」は、レンガとコンクリートをあしらった建物で、温かみを感じたものでした。

今日では、その市庁舎も解体に向けて突き進んでいるとのことですが、「日本建築学会作品賞」を受賞したリ、「日本におけるモダン・ムーブメントの建築100選」に選出されたりしている「旭川の文化的・歴史的資産」でもあります。

壊すのは簡単なことですが、壊したことを後悔しないよう、今一度考えてみることが必要ではないかとの気持ちが、いろいろな方々とお話をしている中でこみあげてきました。

ということで、旭川市民が一度立ち止まって考えてみるキッカケになればとの思いもこめて、「3Dクラフトフォト作品展 旭川市庁舎から生まれた旭川スタイル&レンガ造り建物」を開催することにしました。

実際には、この市庁舎のなかでお仕事をされている方からは、古い建物で、使い勝手が悪いとか、空調がよくないとか、うかがうことがありますが、往々にして、立派な箱ものをつくると、その後のメンテナンスを極力おさえてしまうものです。

また、新たな箱ものを建てても、その繰り返しということになるかもしれません。

大きな投資をするよりも、「旭川の文化的・歴史的資産」を後世まで引き継いでいくためにどうしたらよいのかを考えたいものです。

なお、展示作品につきましては、順次アップしてまいります。