赤レンガ市庁舎から生まれた「旭川スタイル」
赤レンガ市庁舎を設計した佐藤武夫氏は、旧制上川中学(現旭川東高校)に通っていたころの思い出として、「厳しい寒さの中を一里ばかりかけて通ったとのことで、10月の末から翌年の4月ごろまでは、雪の中を歩くのがつらかった・・と。
半年近く灰色の空と一面の雪に覆われた世界の中で、小さな煉瓦造りの建築などを見て通ることは、視覚の中で落し物をみつけたように嬉しかった」・・と。
旭川市庁舎を設計するにあたって、この実感を最初に思い起こし、煉瓦を壁に使おうと決めたとのこと。
それも、コンクリートと煉瓦とを交錯させて、鮮やかなチェックの模様を、あの灰色の半年の空に聳え立たそうと考えた。
多感な少年の脳裏に刻み込まれた旭川の原風景「灰色の空と白い雪、その中に建つレンガの建物」が、旭川総合庁舎のデザインに活かされたということなのでしょう。
6切ワイドならびに6切サイズ 3Dクラフトフォト作品